帝王切開について母子ともに安全なお産とは?お母さんの体のことを考えたお産

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帝王切開について母子ともに安全なお産とは?お母さんの体のことを考えたお産


私が理想とする出産は『母子ともに安全』『自分の身体能力を最大限活かす』『体へのダメージは少なく』そして『自分と家族にとっていい思い出になる出産』という5つから成り立っています。

その中でももっとも重視したいのは安全性でしょう。 誰もがすんなり赤ちゃんを産み落とすことが出来ればいいのですが、お腹の中で逆に入っている逆子だったり、胎盤の付き方がおかしくて子宮の出口を塞いでいたり、あるいは前の出産で帝王切開をしたり、子宮筋腫で切開手術を行っていたりした場合は、37週以降で陣痛が来ない場合は、母体の安全を考えて帝王切開に踏み込むことになります。

自然分娩を望む人も、陣痛が来た後に赤ちゃんの回り方が悪かったり、そもそも陣痛そのものがこないという状態。あるいは陣痛が来ても赤ちゃんが降りてこないという状況に陥るケースがあります。危ない場合になると胎盤が急に剥がれたり、急激な血圧の状況にともなって妊娠高血圧症が悪化するなど、母児共に危険と判断された場合は緊急手術で赤ちゃんを取り出すことになります。このような状況が常ではありませんが、日本ではおよそ15%が帝王切開で出産しています。15%。一見すると多くみえる確率ですが、体調や元々持っている疾患、手術歴によって切開するかどうかが左右されますので、行う人は行うし、行わなくて済む人も当然ながらいます。

ここで帝王切開について簡単に説明しましょう。 帝王切開を行う時は背中から針を通し、下半身に麻酔を施してから下腹部から子宮を切開します。手術中はおかちゃんを押し出したり子宮を引っ張る感覚がわかることでしょう。赤ちゃんと胎盤を取り上げたら子宮とお腹を閉じておしまいです。ただしこれは予定通りの帝王切開が行われる場合です。急激な変化にともなう緊急手術の場合、下半身ではなく全身麻酔を施しての手術になりますので、夫も状況説明と全身麻酔の同意のために呼ばれることとなります。

麻酔して切開するだけなので、帝王切開は一番楽なお産と考える人も居ますが、それは大きな誤りです。帝王切開は産後がもっともリスクが高く、体調面でも苦痛を抱えます。入院は産後1週間程度、出血も多く、血栓症や感染症のリスクも高くなるため子供に触れ合うよりも自身の体調を治すことが優先されます。なので「大事な赤ちゃんだから」とか「陣痛が辛くて」という理由でだけで帝王切開することは非常にリスクが高いことですし、アフターケアにも時間を取られます。『それじゃしましょうか』という軽い気持ちで帝王切開が行われることはまず無く、切開に対するあらゆるリスクなどを事細かに説明された上で『それでもやりますか?自然分娩のほうがいいですよ』という振られ方をします。(もちろん人によってそれぞれですが、苦痛でだけで切開を望む人に対しては、このように考えを改めさせるのだそうな)

自然分娩のほうが苦痛は大きいものの、母体に対するダメージは少なく、赤ちゃんにとっても肺が羊水漬けな状態から呼吸の準備ができるので望ましくはあります。それでも帝王切開を望むという人はよほど覚悟がある人??は少ないのですが、やはりさまざまな事情によって自力出産ができない人が多いのです。自身の体を傷つけてでも赤ちゃんを無事に取り出そうとするのが帝王切開なので、決して楽な産み方ではありません。『帝王切開だから楽なんでしょう?』と無配慮に口にだすことは、軽蔑されるか友人の縁を切られるぐらいに失礼なことだと覚えておきましょう。

よくある質問に『帝王切開は何回までできますか?』というものがあります。これと合わせて『3回までしかできない』という人も居ますが、実際には4回5回と帝王切開を行う場合もあります。ただし帝王切開をする分、癒着は激しくなり、子宮の筋肉も薄くなります。かと言って3回切開した後は自然分娩のみというのもありません。なぜなら、帝王切開を行うということは次に陣痛が来た時に子宮が破裂する危険性が高く、母子ともに死ぬ危険が高いからこそ帝王切開に踏み切るのです。これは以前の出産時に帝王切開を行っているのであればなおさらで、確率にすると以下のとおりになります。

帝王切開と子宮破裂の確率

子宮筋層を縦に切った場合(層を分割する切り方)

8%

横に切った場合(層に沿った切り方)

1%

縦と横では8倍もの差がありますが、これはもはや執刀医の技量と状況次第としかいいようがありません。母体の安全を考えるのであれば横ですが、取り出しやすさ??特に『すぐ取り出さないと両方死んでしまう!』という非常に危ない状況では取り出しやすい縦切りもやむを得ません。

縦に切った場合、次以降は必ず帝王切開になりますが、横だった場合はVBAC(Vaginal Birth After Cesarean、帝王切開後の経膣分娩)という下からのお産に挑戦することもできますが、安全性に関しては賛否両論であまりおすすめは出来ません。

また、このVBACは『帝王切開を1度やった人のみ』という制限が課せられています。2度3度行った人はその分破裂しやすいため、VBACは禁止されています。(当たり前ですが事前検査でVBACに適さないと判断されれば却下されます)まず無いと思いますが、2度3度やった人でもVBACしますなんて病院があったら大問題です。また、VBACには赤ちゃんの心拍モニターで危険だと判断した場合、すぐに帝王切開に移行出来るような体制が整っていないと出来ません。365日24時間体制で、産婦人科医2人、麻酔科医、新生児科医のチームが必要ですので、おのずとVBACをやれる病院は少ないか、あるいはサポートが不完全だったり医師の練度が低い状態で行わなくてはならないのが実情です。これがVBACが危険と言われる大きな理由です。

さらに言えば、元々理由があって帝王切開した人は下から産めない何からの事情があって切開したわけです。そのような方が下から改めて挑戦しようとしても不成功になる確率は高まる一方です。前のお産が逆子だったり、赤ちゃんの様態が悪くなったなどの母体に関係しないものであれば9割方成功しますが、出産が途中で止まったり、陣痛が起きにくい人。あるいは骨盤や産道の条件が悪い人などは成功率がガクンと下がってしまいます。

逆子とは、簡単にいえば『寝る位置が逆向きな赤ちゃん』を指します。このままでは足からでてしまうため非常に難産になるおそれがあるのですが、体制が元に戻れば正常に戻ります。これを妊娠10ヶ月間際になってお腹の上から動かす『外回転術』という処置をしてくれる病院もあるので、気になる方は医師に聞いてみるといいでしょう。

その一方、難産のまま出産に望むという病院もありますが、赤ちゃんにマヒが起こったり母体の安全を確保できない部分を考えると、無理をせずに帝王切開する病院が多いです。何故こんな話をするのかといいますと、私の知り合いで『逆子でも自然分娩させる』というとんでもない助産婦と立ち会ってしまい、出産後、赤ちゃんが死亡したというケースと出くわしたからです。後悔は当然残るとして、助産院では認められていない逆子の出産を行うという勝手具合にも呆れるばかりですが、どうか新しくお母さんになられる方は下からの出産にこだわりすぎないよう。安全第一でお願いします。


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出産時どういったことに気を付けておけばいいかは、出産を経験した方に色々と聞いてみるのも参考になります。

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